レポート DVD CD 年表 サンプル TOP

2020年には58兆円規模に!大きな伸びが予測される環境ビジネス。

 「エコロジー」は言うまでもなく、2010年以降の企業経営に向けた最大のキーワードである。その波は日本のみならず、日米欧の強力な環境政策を背景に、世界的な大波となって押し寄せている。いまや企業経営者にとって、エコロジーの概念を抜きには経営計画すら立てられぬ時代に突入している。
 こうした中、環境負荷が少ない製品やサービスを提供したり、環境を保全するための技術やシステムを開発したりする「環境ビジネス」の市場が急激に拡大を続けている。
 OECDの分類に基づき環境省は、我が国の環境ビジネス市場と雇用規模に関する調査を実施している。それによると、環境ビジネスの市場規模は2020年に約58兆4000億円に、同じく雇用規模は約123万6000人に達するとしている。

地球温暖化防止で市場が集約化

 最近になって、「多様化」や「専門化」をキーワードに拡大してきた環境ビジネスが、少しずつ集約されつつある。その流れを作る大きなきっかけとなったのが「地球温暖化の防止」だ。
 日本政府は京都議定書、ポスト京都議定書の目標達成のため、太陽光発電の普及規模を現在の20倍にすると共に、新車の2台に1台をハイブリッド車などにする考えだ。
 また、民間ではCO2の排出枠を超過した分や不足分を市場で取引する「排出量取引」に取り組む企業が増えている。この分野では、「排出権信託」の小口化が進み、中小企業やサービス業なども手掛けやすい仕組みが構築されつつある。

生物多様性の保全は企業の責任

 地球温暖化防止とともに、環境ビジネスに方向性を与えているもう一つの重要な要素が、「生物多様性」の保全だ。近年、生物多様性の保全に企業も責任を持つべきという考え方が主流になり、企業による取り組みが本格化しつつある。
 具体的には「企業と生物多様性イニシアティブ(JBIB)」が発足したほか、環境省が企業による生物多様性保全のためのガイドラインを策定。また、滋賀県では中小企業を含めた地場産業を中心に、本業でいかに生物多様性に取り組むかを模索している。
 さらに、企業活動で生じた土壌・地下水汚染や化学物質による環境汚染を診断・浄化、原状回復する技術やサービスも登場。背景には、2010年から「環境債務」が会計基準に導入されることがある。

時代の変化と市場のニーズを的確にとらえる

 日本の環境ビジネスは、公害対策や省エネ分野で培った技術を生かし、地球温暖化防止や生物多様性の保全、化学物質管理などの多様なテーマに柔軟な対応をしながら発展してきた。一方、環境ビジネスの発展には、内外からの資金を市場流れやすくするための仕組みと基準作りが必要だ。

 「エコロジー大全」は、日経BP社が環境ビジネスの実態を徹底調査した日本初のレポート集である。日経BP社「エコロジー大全」制作委員会(日経エコロジー、ECOJAPAN、環境経営フォーラム、日経ベンチャー経営者クラブ)が、エコロジーを企業活動にたがをはめるリスクとしてではなく、「企業を再生・活性化させるためのビッグチャンス」と捉え直し、関連するほぼすべての項目を“ビジネスに直結する”ことを狙いとして網羅・編集した。






©2009 Nikkei Business Publications, Inc. All rights reserved.